小鳥は犬や猫に比べると体は小さくて、弱い印象があるかもしれません。しかし、種類によっては、犬、猫より寿命は長く、とても賢い動物なのです。大切な家族の一員として、すこしでも長く一緒にいられるように、どのような飼い方をすればよいのかぜひ、知っておきましょう。
食餌
一般的にはヒエ・アワ・キビ・カナリ―シードなどが入った混合のシード(混合エサ)を与えることが多いでしょう。しかし、栄養のバランス面では、ペレットの方が優れています。
むきエサはビタミンやミネラルなどの栄養素を多く含む胚芽の部分が取り除かれています。そのため、混合エサ(殻つき)のエサを与える方が望ましいでしょう。
数種類のシードが入っていて栄養はバッチリだと思いがちですが、好きなシードだけ選んで食べることも多く、全部の種類をバランスよく食べてはくれません。
エサ入れには2~3日で食べきれる量を入れ、週に1回ぐらいは全部食べてから新しいエサを入れるようにしましょう。
毎日殻を吹き飛ばそう
エサ入れに殻が残っているのを、エサが入っていると勘違いしてしまう場合があります。毎日観察して、エサを切らさないようにしましょう。
シード食の場合に一緒に与えるもの
- 大根の葉
- カブの葉
- チンゲン菜
- 小松菜
主食としてシードを与える場合、たくさん食べるものではありませんが、1枚か2枚は入れておきましょう。栄養面からみてカルシウムとリンのバランスの良い上記の青菜がおすすめです。ほうれん草などのアクが強い野菜は与えないようにしましょう。
一般的にはボレー粉やケトルボーン(イカ甲)を与えましょう。
ボレー粉はたくさん食べるものではないので、少量をボレー粉 に入れ、週に1回ぐらいのぺースで新しく入れ替えましょう。
ペレットは鳥にとって必要な栄養素がバランスよく配合されています。ペレットは水、少量の野菜を与えれば、栄養バランスのよい食餌がとれます。ペレットを与える場合、過多症を起こす恐れがあるため、ビタミン剤やミネラルの添加は必要ありません。
栄養バランスの優れたペレットですが、シード食に比べると嗜好性が低く、シードからペレットに切り替えにくいのが欠点です。
①ペレットを細かく砕き、粉にしていつも食べている シードにふりかけ、味に慣らします。
②2、3日したらシードにペレットをそのままと 粉にしたペレットを両方混ぜて与えます数日かけて徐々に入っているシードの量を減らしていき、逆にペレットの量を増やし、食べ放題にします。
③ペレットをしっかり食べていることが確認できたら、切り替え成功です。
※体重を量りながら行いましょう。鳥にとって絶食は命にかかわることです。
どうしてもペレットを食べない場合、無理はしないようにしましょう。
エサのチェックと毎日の掃除
毎日、エサのチェックと水換えを行いましょう。
ケージの床も毎日1回は敷き紙の交換を行いましょう。
掃除は清潔な環境をつくるだけでなく、掃除の際にフンや尿の状態、
エサを食べているかなど、その鳥の健康状態がチェックできます。鳥は具合が悪いことを隠そうとするので、体調が悪いということにいち早く気づけるかどうかは、毎日の観察や掃除にかかわってきます。
ケージの置き場所
直射日光や風が直接ケージにあたる場所は避け、落ちついた場所が理想です。
暑さ・寒さの管理
ペットとして飼われている多くのインコたちの原産地、そこは日本の気候とは大きくことなっていることがほとんどです。ですから、ある程度は人が環境を整えてあげなければなりません。しかし、健康な鳥であれば、季節の変化によるゆっくりとした気温の変化には十分対応できます。ですが、体調が悪いときは、ケージ内の温度を一般的な鳥の快適温度28~30℃に保たなければなりません。
夏
気温が32℃以上あると鳥も体調をくずします。ケージをエアコンの効いた部屋などに置き、温度が上がりすぎないようにしましょう。その際、エアコンの風がケージに直接当たらないように注意して下さい。湿度は一般的には50~60%が理想です。
冬
夜間や明け方は空気が冷え込むので、暖房を切ってしまうとかなり気温が下がります。暖房器具を使い、急激に気温が下がらないように注意しましょう。
部屋は危ないところがいっぱい!
普段私たちが生活している空間ですが、鳥にとっては危険な場所がたくさんあります。
ケージから出して部屋で遊ばせる時は事故が起きてしまうことが多いため、特に気をつけましょう。
気の緩みは事故の元です。これぐらいなら大丈夫…
その油断が思わぬ事故につながることがあります。気をつけましょう!